2016年10月~12月の年金動向まとめ

年金動向
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年金受給資格期間25年→10年に

11月16日に年金の受給資格期間を25年から10年に短縮する改正年金機能強化法が成立しました。施行は来年8月になっています。

厚生労働省によると、来年9月分から新たに約64万人が年金を受け取れるようになるということです。
日本年金機構は来年3月以降、対象者に年金請求書を送付するなどして手続きを促すとしています。

 

「確定拠出年金」の資産の多くが運用されず塩漬けに

約57万人分の資産が運用されず

確定拠出年金(DC)制度で運用されずに放置されている預かり資産が今年3月末時点で1,428億円(約57万人分)に上ることが判明したそうです。原因の多くは、勤務先で「企業型」に加入していた加入者が転職時などに必要な手続きを行わなかったためです。

前年より約207億円も増加しており、この5年間では約2.6倍になりました。これらの資産は厚生労働省所管の国民年金基金連合会に移されて「塩漬け」になり、加入者は老後資金の運用機会を逃していることになります。

 

企業型DCの加入者は離転職時に注意が必要

確定拠出年金法では、企業型DCの加入者がDCを設けていない会社へ転職したり、自営業に変わったりした場合、個人型DCへの切替えや、加入の状況によっては一時金受取りの手続きを6カ月以内にとらなければなりません。

必要な手続きをとらなければ、資産は国民年金基金連合会に自動的に移されます。
この資産は運用されないので利息がつかないうえ手数料が差し引かれるため、目減りしていくこととなります。

 

資産がゼロになったケースも

移管された資産は、残高がゼロになった人を除いて1人平均約42万円で、残高別では、100万円超200万円までが2万人、200万円を超える人が1万3,000人等となっています。

約57万人分のうち約23万人分は、資産がなかったり金額が小さかったりしたこともあって、残高はゼロになっています。

 

周知対策が急務

厚生労働省は企業に対し、DC加入の退職者に必要な手続きを説明する義務を課していますが、罰則はありません。

多くの企業が何の説明もしていないのが実情と言われ、老後のために運用するはずの資産がムダになりかねない事態となっています。国民年金基金連合会も、資産を本来の持ち主に返そうと、通知を毎年送っています。

厚生労働省は、先月、年金記録を管理する機関に対し説明の強化を求めました。確定拠出年金法の改正で対象者が大幅に広がるなど、関心が高まっている中で、加入者への情報の周知や教育が一層求められることになりそうです。

 

「年金改革関連法案」が参議院で審議入り

12月2日、年金改革関連法案(公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案)が、参議院本会議で審議入りしました。

同法案には、年金額の改定ルール(マクロ経済スライド等)の見直し、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料の免除などが盛り込まれています。

 

「年金制度改革関連法」が成立

12月14日、将来の年金支給水準を維持するために年金支給額の新たな改定ルールを導入することを柱とする「年金制度改革関連法」が成立しました。

厚生年金加入対象の拡大も盛り込まれており、来年4月から従業員500人以下の企業で週20時間以上働く短時間労働者も労使で合意すれば厚生年金に加入できます。

また、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料が免除となります(平成31年4月から)。

 

厚生年金に約20万人が新規加入 社保適用拡大で

厚生労働省は、10月から施行された「パート労働者への社会保険適用拡大」に伴う厚生年金への新規加入者(11月10日まで)が20万1,103人となったと発表しました。

対象者は週20時間以上勤務し、年収約106万円以上などの条件を満たすパート労働者等で、同省では約25万人が対象となると推計しています。

 

2017年度の年金額は引下げの見通し 3年ぶり

2017年度に支給される年金額が3年ぶりに引き下げられることがわかりました。厚生労働省は、11~12月の消費者物価指数を見極めて1月下旬に年金額を確定するとしています。

マクロ経済スライドは発動されない見通しで、改定された年金額は来年4月分(6月支給分)から適用となります。

 

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