2016年2月の年金動向まとめ
●「GPIFの株式直接運用解禁」見送りへ(2月8日)
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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による株式の直接運用解禁について、社会保障審議会年金部会は、「認めるべきでない」という意見が多数を占めたとして、大筋現状維持が望ましいとする報告書を取りまとめました。年金運用改革に係る最終的な対応は今後、政府・与党で議論されるが、GPIFによる直接運用解禁は見送りとなる見通しです。
●「障害年金請求キット」の交付も 年金機構が対応方針を発表(2月9日)
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日本年金機構は、障害年金の支給申請者に対し、必要書類一式をまとめた「障害年金請求キット」を渡す方針を明らかにしました。約8割の年金事務所が同機構の指示に反して障害年金支給申請書を希望者に渡していなかったとの調査結果を受けたものです。また、適切な対応を行うために職員向けの窓口対応の手引きを導入するほか、障害年金の専門職員を順次配置する方針です。
●「年金制度改革法案」今国会提出へ(2月26日)
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自民党の部会が年金制度改革法案を了承したことを受け、厚生労働省は3月上旬に国会に同法案を提出する方針です。給付額の伸びを抑制するためのマクロ経済スライドの強化、従業員数500人以下企業のパート労働者への厚生年金適用拡大、産前・産後の女性の国民年金保険料免除等が盛り込まれています。十分な審議時間の確保ができない可能性があるため、今国会での成立は微妙な状況です。