離婚時の年金分割【計算編】

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 目次

夫婦共働きのケース

専業主婦のケース

夫婦共働きのケース

払込年金保険料

 総報酬
平成15年
3月まで
総報酬
平成15年
4月から
1億円8千万円 1億8千万円
4千万円2千万円6千万円

給付乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の基準を使用
総報酬7.5/1,000 総報酬5.769/1,000(総報酬の意味は後に記述)
物価スライド率は平成28年基準0.998を使用

(1)按分割合の下限
妻の払込年金保険料 ÷(夫の保険料+妻の保険料)
=60,000,000円 ÷(180,000,000円 + 60,000,000円)
=0.25

(2)按分割合の範囲
0.25を超えて0.5以下の範囲内で夫婦で定める。

(3)按分割合を0.5とした場合の改定割合
按分割合 -(妻の払込年金保険料÷夫の払込年金保険料)×(1-按分割合)
①総報酬前
0.5 -(40,000,000円÷100,000,000円)×(1-0.5)
= 0.3

②総報酬後
0.5 -(20,000,000円÷80,000,000円)×(1-0.5)
= 0.375

(4)分割の計算
①夫
総報酬前 100,000,000円 ×(1-0.3)= 70,000,000円
総報酬後 80,000,000円 ×(1-0.375)= 50,000,000円
合計  70,000,000円 + 50,000,000円 = 120,000,000円

②妻
総報酬前 40,000,000円 + 100,000,000 × 0.3 = 70,000,000円
総報酬後 20,000,000円 + 80,000,000 × 0.375 = 50,000,000円
合計  70,000,000円 + 50,000,000円 = 120,000,000円

(5)合意前の年金額
①夫
100,000,000円 × 7.5/1,000 × 0.998 = 748,500円
80,000,000円 × 5.769/1,000 × 0.998 = 460,597円
748,500円 + 460,597円 = 1,209,097円

②妻
40,000,000円 × 7.5/1,000 × 0.998 = 299,400円
20,000,000円 × 5.769/1,000 × 0.998 = 115,149円
299,400円 + 115,149円 = 414,549円

(5)合意後の年金額(夫・妻共通)
70,000,000円 × 7.5/1,000 × 0.998 = 523,950円
50,000,000円 × 5.769/1,000 × 0.998 = 287,873円
523,950円 + 287,873円 = 811,823円(年間)

※参考 合意前後の差額

811,823円 - 1,209,097円 = △397,274円(減少)

811,823円 - 414,549円 = 397,274円(増加)

妻が専業主婦のケース

払込年金保険料

 総報酬
平成15年
3月まで
総報酬
平成15年
4月から
1億円8千万円 1億8千万円
0円0円0円

給付乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の基準を使用
総報酬7.5/1,000 総報酬5.769/1,000(総報酬の意味は後に記述)
物価スライド率は平成28年基準0.998を使用

(1)按分割合の下限
妻の払込年金保険料 ÷(夫の保険料+妻の保険料)
=0円 ÷(180,000,000円 + 0円)
=0

(2)按分割合の範囲
0を超えて0.5以下の範囲内で夫婦で定める。

(3)按分割合を0.5とした場合の改定割合
按分割合 -(妻の払込年金保険料÷夫の払込年金保険料)×(1-按分割合)
①総報酬前
0.5 -(0円÷100,000,000円)×(1-0.5)
= 0.5

②総報酬後
0.5 -(0円÷80,000,000円)×(1-0.5)
= 0.5

(4)分割の計算
①夫
総報酬前 100,000,000円 ×(1-0.5)= 50,000,000円
総報酬後  80,000,000円 ×(1-0.5)= 40,000,000円
合計  50,000,000円 + 40,000,000円 = 90,000,000円

②妻
総報酬前 100,000,000円 × 0.5 = 50,000,000円
総報酬後  80,000,000円 × 0.5 = 40,000,000円
合計  50,000,000円 + 40,000,000円 = 90,000,000円

(5)合意前の年金額
①夫
100,000,000円 × 7.5/1,000 × 0.998 = 748,500円
80,000,000円 × 5.769/1,000 × 0.998 = 460,597円
748,500円 + 460,597円 = 1,209,097円

②妻
0円

(5)合意後の年金額(夫・妻共通)
50,000,000円 × 7.5/1,000 × 0.998 = 374,250円
40,000,000円 × 5.769/1,000 × 0.998 = 230,298円
374,250円 + 230,298円 = 604,548円(年間)

※参考 合意前後の差額

604,548円 - 1,209,097円 = △604,549円(減少)

604,548円 - 0円 = 604,548円(増加)

以上の計算はあくまで2階部分だけなので、総支給額としては1階部分約80万円(40年間払った場合)との合算になります。

 

総報酬前、総報酬後の給付乗率の違い

平成15年4月からはボーナスにも年金保険料が徴収されているのですが、その前までは徴収されていませんでした。

そのバランスを取るため総報酬前の払込年金保険料にはボーナス分を0.3とみなして1.3倍の給付乗率が適用されることになったのです。

5.769×1.3≒7.5

合意する按分割合について

夫が払い込んだ年金保険料は、他の財産と同じく夫婦が共同して築き上げたものと解釈され、折半(0.5)での決着が大多数となっています。

ちなみに今回の夫婦共働きのケースでの按分割合は「0.25を超えて0.5以下」となりましたが、仮に夫婦間で合意があったとしても例えば0.1であったり、0.8などと決めることは出来ません。必ず計算結果の枠内で決定することになります。

計算は正直難しい

以上が基本的な計算方法になります。
でもどうでしょう。正直難しいですよね。
当事務所ではもっと簡単に計算できる手法を現在作成中です。
有料(1,000円程度)になりますが、きっとお役に立てると思います。
完成までしばらくお待ちください。

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